望んだような眠りがそこに訪れるはずもなく/ホロウ・シカエルボク
 
うものではないような気がする、この暗がりにはどんな意思も感じることが出来ないからだ(遮断されていて感じることが出来ないのかもしれない)、例えて言うならこれは、部分的にしか思い出せない大切な出来事のようなものだ、例えて言うならこれは、夢の中でよく訪れる実存するのかどうかよく判らない街のようなものだ、つまりそこに存在という冠をかぶせようと試みたとき、どこか躊躇してしまうような心許なさがある、俺はどうしてこんなものについて考え込んでいるのか?いくら考えても上手い答えが見つかるわけもなかった、朝を待つしかないようだったが、どれだけ待てばそれがやって来るのかもよく判らなかった、俺は腰を下ろして、目を閉じた、このままうとうとしてもしか夢でも見ることが出来たとしたら、そこにはもう少し面白いものが隠れているかもしれない。

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