7月12日/たこ
 
つけっぱなしのカーラジオが
砂飛沫をあげ走り抜ける朝
僕はこの街の片隅で
ウサオとウサミを突っついて
キリルキリルとハラハラしている
絶望的に群青の空には
黙々とした入道雲が湧き
砂山の稜線に重くのしかかりながら
ウサコとウサオを追いかける
絶望の朝の強欲な夏に
噛み締めても、噛み締めても、
砂。
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