ゴースト/
ミナト 螢
音楽の中に隙間があって
思想や感情をそっと置いても
誰も回収しないからいつも
25秒で気持ちが高鳴る
まるで裸足で街を歩くような
そして痛みを忘れていくような
光があればどんな傷も洗い
美しく踊れる身体でいたい
溺れることなく沈むことなく
ビートに乗せた言葉は流れる
ボートに乗せた彼女は別れる
夜の更けた街にタバコの煙
レコードを抜け出した魂が
僕と一緒に踊り明かしたよ
潰れたタバコの一本を見ると
鮮やかな紅を残してくれた
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