口先だけじゃどうにもならないよ、きみ/ホロウ・シカエルボク
を落としていくことさ
おお、激しい雨だ
激しい雨が降っているんだ、なんて
どっかで聞いたようなフレーズが似合う真夜中だ
ハード・レインは非日常だ、そう思わない?
そういう時には記憶のフィルムも見え方が少し違う気がするよ
晩飯のあと、ダメ押しで掻きこんだトーストとコーヒーが
まだ胃袋で収まるべき場所を探している
こんなものを書き始めたのはきっとそのせいさ
眠る前にもう少し
エネルギーを使わなくちゃいけないのさ
不思議な話なんだけど
ここ二年ぐらいで少し背が伸びたんだ
成長期が終わってから何十年も経つのにさ
顔が変わり、身体つきが変わり
声だって少しは変わる
もちろん、詩の書き方だってね
そしてそれはそれぞれがとてもいい感じに
俺が求め続けてるかたちに近付いているように思うのさ
自分というのは時間を掛けて成るものだ
すべてのことを知ろうとしながら
知らないまんまで居なくっちゃ
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