ホイッスル/
ミナト 螢
命はいつも燃えたフリをして
シャツの襟に黒い灰を残す
戦ったばかりの今日でさえも
明日から見れば練習の日だろう
夕陽とゴールが重なるまでに
どれだけの汗を流して来たのか
果てなき夢の中で名前を呼ぶ
朝になる前の空白の時間
もうすぐ全てのスイッチが入り
歴史的ニュースが伝えられても
まだ何ひとつ残していないまま
ホイッスルを受け止めるこの胸に
ショルダーバッグを下げている僕は
生きることで延長戦を走る
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