モーニンググロウ/ミナト 螢
夕方に起きて悔やむような日は
寝癖もカーテンもそのままにして
やがて訪れる朝の光を
毛布の裏で受け止めるだろう
透明な短冊を抱きしめて
夢の中で願い事を書いた
息を吹きかけると消えてしまう
君の気配を胸に感じたから
写真立てのフレームにそっと触れ
目覚めたばかりの新しい声で
お元気ですか?とただ訊ねたい
東の窓に映る赤い列車
時刻表には無いけど走るよ
この世界の朝を届けるために
君は前を向き今を生きている
私が信じたものの全てを
空と大地の間に預けた
朝焼けと胸焼けに挟まれて
君との距離を勝手に縮めた
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