カスケードのなかで不用意な感情は息を潜めている/ホロウ・シカエルボク
散乱した無数の接続部品は古い血液のような錆に抱かれて暴動の後の死体のように
コンフューズはすべて同調してしまっているからラジオペンチじゃどうにもならない
アーカイブの欠落を塗り潰して初めからそんな項目はなかったみたいに装ったとしても
幾つかのいびつな銃創のように狼狽えた網膜がすべてを克明に吐露してしまっている
プラスティックのいまひとつ信用のおけない光沢が乱反射する感情の元凶に違いない
消灯した部屋のなかで流れている音楽は完璧な調光と水温のなかで泳ぐ深海魚だ
バーレスク・ショーのさなかに巧妙に自死する道化師の瞳の色はたとえようがない
いついかなるあらゆるものの死因なんて解剖したと
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)