迷路/水宮うみ
 
迷路の出口には、新たな迷路が設置されている。
僕らの世界は果てのない迷路。
どこまで続くかわからない。どこまでも続くかもしれない。

最近、それが救いのように思えてきた。
例えば、数学という迷路について。
数学には、多分終わりがない。ひとつの予想が証明されたら、新たな疑問が生まれ、それが予想になる。まぁこれは僕の予想にすぎなくて、本当は終わりがあるのかもしれないけれど。
終わりがなかったらいいなぁと思うのだ。
僕は迷っていたいのだ。迷うことは、楽しいから。

すべての問いに答えられる人がいたとしよう。その人は、決断に全く時間がかからないだろう。
すべてが自明で、正解を出し続け
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