あるコイたちの詩/秋葉竹
白鷺(しらさぎ)が夕焼け空を風にのり
かの山で染まる翼のオレンジ
別れましょう。薔薇の花瓶が玄関で
ころがり落ちない雷の夜
風に舞う蝶々の絵柄を守るため
蜃気楼から流れるりんぷん
ネチャネチャと蕩けるコイ(恋!)のネバつきに
もっと炭酸ぽいのがよいなぁ
コイ(鯉or恋?)をみた。ちいさな命も濁っていて
魚が死んだ目みたいな目でみた
コイ(濃いor恋?)赤の情熱ながれる愁い顔
みたいな目つきで希望を問う胸
新月の夜空はいつでもそっぽ向き
月など知らないですってウソつく
宿ってるこのむねのおく詩(うた)の雛(ひな)
コイ(恋or乞い?)に溺れるこころを掬って
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