さらしもののうた/秋葉竹
 


なやみがひとつもなさそうなセンスで、
女は笑うんだ。

冷たくさえみえる
冴え冴えとしたシャフト立ちの
ゴーガンフソンな片頬笑み。

まるでたった1枚のアニメのセル画のような
貴重な宝物のような女。

まるで世界の静寂が染みわたったかのような
動けない優しさが支配する部屋に
女の欲望をかたちづくるためだけの時は流れ、流れ。

叫べども聴こえない、私の絶望は
嵐のなかの、コップの水を、
ひと息に飲み干す、いさぎよさで、
忘れなければ、と、努力をするんだが、
満足はしても、愛されはしないさ。

一瞬、
禁欲主義者の見透かされた絶望と
勘違いを
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