憧憬の街/秋葉竹
ドブ川に、真っ赤なバラを突き刺した、
ような東京タワーの夜景よ。
ひとごみをかき分け歩く足早に。
有楽町の階段よろめく、
さみしいと『いった』ことだけまだないさ。
『ひとり』ぐらしを、好きでやる部屋。
大都会、わからないんだ、太陽が
黄色いていう、ウソも、知らない。
こころから僕、餓(かつ)えるように東京へ
出たい田舎のにーちゃんだったよ。
こころから、あたしこの部屋、ふりむかず、
金波銀波の街で、ひとり寝。
ピサよりも傾き具合が良くないの。
スカイツリーを、見上げ、泣かない。
夢をみた。夢って不思議なバラの棘。
ふくらみきったら、破裂しちゃうね?
立っている。ここが異人に大人気。
インスタ、新宿、スクランブルだよ。
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