ひだまり/たこ
春の終わりにね
あの空洞は何だろう
がらんとして
そこだけ日があたっている
ひだまりだ
こもれびの下で
豹斑のように揺れている
あの光の向こうはね
きっと極楽浄土だろう
光のかけらを飛び石のように
飛び越えて
仏様が森を渡ってゆく
もう死んでしまっているからね
肉の器を明け渡し
透明でキラキラと
宇宙が
輝いている
壮麗な列をなし
巨体は金色を放ち
ほら
清浄なる光を
遠くへ向かう清らな水に流して
諸々の闇を破しつつ
あまねく世を照らしている。
Note:
本作は、フォーラム内の下記の企画の趣旨に沿って、創作した作品に修正を加えたものです。
(https://po-m.com/forum/i_thres.php?did=196983)
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