ばらまかれて勝手に意味を作り上げていく(もうすぐ日付が変わる夜に)/ホロウ・シカエルボク
猛り狂っている闇の濃度はストーンズの望むレベルをも遥かに凌駕していて、それはもはや景観というより心情とでも名付けた方がしっくりくる位だった、もちろんそんな感覚をそこらへんの連中に理解してもらおうとは到底思わない、それはそんな闇の在り方を確かに目の前にしたことがある人間にだけ理解してもらえればそれでいい、カーペットはほんの少し湿気ているように思える、雨の予報はなかったけれど午後に少しじめついた空気がこの辺りを支配したことがあった、原因として思い当たることがあるとすればきっとそれだけだ…さすがにそんなことには心情とリンクする必然性がないだろう、感覚の表現というものは正確な位置というものがない代わり
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