君が月になったんだ、あ、間違えた、君が、好き、だった。/秋葉竹
もう、いやッ!
どうして、こんなにも、声が届かないの?
私は、懸命に、喋っているんだよ。
でも、誰も、私を見てくれやしなかった。
春の夜空の星が綺麗なのだけれど、
見ているだけで踊り出したくなるけれど、
そんなもの何の役にも立ちやしないじゃない。
もう、よみがえらないあの頃の懐かしい情熱。
誰かが傷つく涙を見ても
おびえなくてはならなくなった
今となっては。
夢を、愛しているよ。
今もなお、ね。
なぜ、こんなことになってしまったのだろう。
星は今でも輝いているのに。
もう、いやだ、とか。
生きて、いくのが、辛すぎる、とか。
まるで、
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