華になった女/藤沢
 


きっとお互いを忘れたくなくて
2人なら行けるって思ったんでしょ。
理解されないとか
期待されないとか
愚痴も全部 君を呼び出すための口実で
錆び付いたテレビ 三角座りで見てる。
ストロー噛みながら君のこと待つよ。
止まない雨は無いって言うけれど、
雨が止まないうちに私が消えたらどうしよう。

街灯と自販機しか無いね。
光に群がって同じ歌を歌って。
窓ガラスに映る黒い自分
額と額くっつけて 振動で馬鹿になる。

世の中はこんなに狭く無いはず
なのに私はゴミみたいに小さい事に
追い詰められたり
一生を無駄にするような絶望を繰り返す。

昔好きだった人が今
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