あたたかい名前/秋葉竹
 


我が名を、

呼べとうずくまり小雨に濡れて
黒猫を抱きしめて目をつむる

そこには、

孤独など感じられない
死にたいとも願えない
暗い絶望が、

コールタールになっている

動けない圧力に、

押し潰されそうで、

泣いた

まるで悲しいわけなどなく
ただ苦しいだけでとめどないなんて。



誰か、

やさしく我を見つめてくれないか。

そして、
あたたかい我が名を呼んで、
くれないか。

誰か。



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