けれどたしかにそれはいつも暗示されている/ホロウ・シカエルボク
だ、なにを好き好んで―お前はそれを食いもののように屠る、がふがふと家畜のように妙な呼吸をしながら…そいつの持つ意味については少なくともお前は理解しているのだろう、切羽詰まった様子を見ていると俺にだってそのぐらいのことは理解出来る、俺は少し結論を求めすぎるきらいがある…いいだろう、お前がそうすることによってなにを得ようと考えているのか…最後まで傍観してから話し始めるのも悪くはないだろう、ただし、語り部としての役目は果たさせてもらうけれど―つまり、お前との接触というものがそこに至るまでにまったく存在しないということを約束しよう、そういうことだ―お前は口いっぱいに頬張ったそれを、顔をしかめながら噛み砕き
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