泣いてもいいのに/秋葉竹
 
るあいてもいないよる。

明けないよるは ないはずなのに
あなたは明けないよるにいる。

あなたが いない、
せかいは、いやだ。

わたしは、あなただ
あなたとおなじだ。

このあたたかい、明かるいせかいは、
陽気にすぎて、なじめないんだ。

かぜをおこして、かぜにとびのり、
あなたをおいかけ、異界へゆきたい。

あなたをおいかけ、ゆきたい異界へ
わたしのしかくで、いけない罪ゆえ。



そしてわたしは、このばでこどくだ。
にどとあえない、ひとりの女性だ。

さいあいのひとを、おもいでにする
そんな大罪、わたしはおかした。



もう
[次のページ]
戻る   Point(2)