朱/蒼木りん
働いて
働いて
とても疲れているのに
お尻を叩かれ
いや
自らケツを上げなければいけない風潮
二者選択の
犠牲にするもの
そっちのほうが
ほんとうは大切なんじゃないか
会社というのは
いつも自己中心的で
社会というのは
複雑で
大半は疲れているから
自己保身が現状
見ない振りをするのが常
ちっぽけな見栄を張って
羨望が栄養の生がい
毎月
金を払うために
働いて
働いて
疲れきってしまった
荷物になるものは
捨てた
朱なのなら
朱に交わらなければ
円の外
否応なしに
染まってゆく自分がいる
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