或る往還/
腰国改修
この気だるい曙光を
遮る力のない安宿のカーテンを巻く女は
伽羅伽羅と極小世界の騒乱
この一夜
肉体の粘土に
体ごと女を取り込む力のない私は
傷ついた猛禽の長よりも劣る
裸婦と娼婦との果てのない輪舞
東京の光が
夜のためにあるとは言わないけれど
バビロンの憂鬱が
誰の心を包むのかは知らないけれど
この一夜
私はただ
そして確かに雲上にも横たわる
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