鈍色の疾風/秋葉竹
 

真っ青な
無自覚な空のもと

歩くしろい砂の道

くちびるに綻びる秘密をよんだ唄

オレンジ畑の土の中で
地上を目指す小さな星の輝き

その眼にみえない鐘の鳴る丘の希望

生まれたときから変わらないその距離を詰める
冷たい無表情の鈍色の疾風は

忘れがたい過去の情熱を切り裂いて


空にも、道にも、唄にも、星にも、希望にも、


すべてに静かな死を与え
懺悔の街を走り抜けるだろう

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