3月のキャンプ場は、寒くって。/秋葉竹
くだらない心配は、
早く西の海に、
沈んじまえ。
ほら、星が流れたじゃない?
それをあなたの涙というの?月よ?
忘れられない、涙を流したのは、
悲しみを超えられない運命を抱えた
このわたくしだというのに?
暗く静かな山の上の夜、
人の造りしキャンプ場で、
うるさいほど煌めく、
満天の星たち、はしゃぐ空、
下界に蔓延(はびこ)る陳腐な愛とか自由とか、
なにも考えなくていいしあわせを見上げる。
26時なのに、気分だけは絶対青空のような星空の下。
『明日も絶対、青空になれ!』
そんな祈りを、月に捧げる。
月を騙(かた)った私の祈りを、
月は、聞いて、くれるかなぁ?
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