残されたもの、ひとり。/秋葉竹
 
雨上がりの夜空に吹く風は、
どれほど孤独で寂しくなっても、
けっしてお前なんかは呼ばないだろう。

ってね。
なら、
なぜ時は止まらないのだろう?



嘘みたい、
このままなんて生きられないよ。
あなたをなくして、
明日から私は何を見ればいい?
醜い星を見ればいい?
冷たい太陽を見ればいい?
見えない月を見ればいい?

いっそこの目をえぐり取り、
月の代わりに夜空に浮かばせて、
空から世界を見ればいい。

あなたがいないと私はダメだ。

ジンライムのような星屑に
騙されたあげたく
泣いたけど、
泣いて、泣いて、泣きまくりましたけど、
無理だ
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