悲/
櫻花 葵
硝子の様な海の中
小さき命の灯火は
硝子を突き破る事もなく
無情に海の屑と消える
悲劇を涙で拭えるならば
絶えぬ涙を下さいな
一生分の涙じゃ足りぬ
溢れんばかりに世を巡る
目に映るばかりの歴史など
所詮記憶に残らない
足元はいつも血まみれ
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