もちろん君がそれを誰かから受け取りたくないのならと言うのなら、だけど/ホロウ・シカエルボク
 
あかりに頼ることなくあらゆるものを見つめようとする気持ちを覚えたのは幾つのころだっただろう?その瞬間のことは決して思い出すことは出来ない、たとえ自分の過去を洗いざらい探ってみたところで、その瞬間を見つけ出すことは決して出来ない…それは自覚するよりもずっと昔から、おそらくは産道を潜り抜けて最初の空気を肺に吸い込んだその瞬間から始まって、ずっと続いてきた変化のプログラムなのだ、たとえその正面に陣取ってじっと見つめていたところで、決して気づかぬほどの速度と程度で進行した、植物の発芽と同じだ、どれほど意識して見つめたところで、いまその時に何が起こっているのか知ることなど決して出来ない、それは機器に記録して
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