あらかじめ、言の葉を置く(とある予言詩)/秋葉竹
映る
超合金のくろがねの城が懐かしく
そして前を向く。
帰る、家もない。
5
猫の声が、好き
心をすり抜けて対話を重ねて せめて
こころをひろうから。
猫は、私、好き?
6
いずれその花は咲き、あなたの花も咲かせる。
私は中腰でつぎの質問が咲くのを待つ。
聞こえる耳を大事にしておきなさい、
笑顔が見惚れられる時代がやって来る。
終
わたくしが
口にできる幸福の言の葉はこれきりです。
《まだ、桜ふる夜、艶めかしい声で、》
もう、ご自由に…… おなりくださいね。
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