あらかじめ、言の葉を置く(とある予言詩)/秋葉竹
序
お紅茶がお好きでしたわよね、どうぞ。
お砂糖おいくつかしら?
《桜ふる夜、艶めかしい声で、》
おぐしの白いものもおふえになりましたねぇ。
私の瞳は、水を失いませんが。
1
謎はどっち、
手品のタネをあばくテーブル、
その下で握手する、
握手する力加減が永遠に掴めないもの。
2
帽子はかぶらない。
やるせない、
零れ落ちる甘い記憶たちの為にも。
3
何も考えたくないよと
恋をして、
恋と結婚はべつものだよと
慰める。
4
我儘をわが光として
悲しみをわが背骨として
明日のしあわせの準備の空に映る
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