望遠的カレイドスコープ/一般詩人-
 
高台のクリーニング屋の二階はいつ見ても不思議だ
天文台のような半円形の屋根から
艦砲みたいに長い望遠鏡が伸びている
変わったことにその望遠鏡
仰角を向いたためしがなく
ずっと地面ばかりを向いている
住人は相当な変わり者に違いない

冷や汗をかき続けながら生きてみる
ふとそんなことを思いつく
そうまずはお試しで
どうしたってそうなるのなら
夏場はきっと涼しいだろうし

だから見てくれ
僕を見てくれ
その望遠鏡で
僕を見てくれ
戻る   Point(1)