嘆きと慰め/文字綴り屋 ひじり
 
プライドだったと
ずっと頭の片隅ではわかっていた
でも
それとは別の理由を探していた

わかってる
わかってる
わかってても
嫌だ

その繰り返しで生きてきた
そうできるだけのものがあったから
見ない振り
聞こえない振り
怒りを胸にねじ込んだけど
脳みその中のイラつきは消えず
苦悶だけが残った

笑いたかった
笑い飛ばしたかった
でももう出来ない

虚に向かい口汚く罵っても
空に向かって叫んでも
誰も応えてはくれない
わかりきったことへの
虚しさに苦笑いする

さてどうする
さてこれからどうなる
誰かがどうにかしてくれるわけじゃない

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