マンホール/ふじりゅう
 
おおきななぞなぞ
振り出しとにらめっこして
解き明かしたら

天国でパーティが
開かれた



クジラの群れの中

彼はただただ優秀だった

だけど、いつも地下道で

心は反響するだけで

思い切り投げた彼の小石は

地下道の中で


こー…ん ―







だけど

砂も巻き起こらないアスファルト

沈まない地点で腕組みしていた

あと


心をもたない病の札が

真実を持たないさみしい背中に

ただただ貼り付いて


ゼンマイみたいに唯人の

心の支えとなっていった



―――――
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