マンホール/ふじりゅう
おおきななぞなぞ
振り出しとにらめっこして
解き明かしたら
天国でパーティが
開かれた
クジラの群れの中
彼はただただ優秀だった
だけど、いつも地下道で
心は反響するだけで
思い切り投げた彼の小石は
地下道の中で
こー…ん ―
だけど
砂も巻き起こらないアスファルト
沈まない地点で腕組みしていた
あと
心をもたない病の札が
真実を持たないさみしい背中に
ただただ貼り付いて
ゼンマイみたいに唯人の
心の支えとなっていった
―――――
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)