クリスマスツリー/マリア・ブルー
あの子は一人でも大丈夫。
そして一人で大丈夫でないあの人と私が間もなく会える関係柄であることを切に祝い、
今日の日に蓋をし眠るのだ。明日、私はまだあの人の名前を憶えている。例え、顔を忘れたとしても、私は思い出すことが出来る。なぜなら私はまた現実にあの人と会う約束をしているから。でもそのまた次の約束はしていない。そんな風に一回ずつの約束を積み重ねながら私たち、築いていくのね未来を。
私、あの子の笑顔だって忘れない。忘れないから別れを悲しいとさえ思わない。
だって私にはあの人との未来があるんだもの。子供は持てなくても少なくとも老後の孤独は免れるでしょう。私たち、そのくらいのことしか望めない環境
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