わすれてる/竜門勇気
トーク・トーク・トーク
真っ赤な空を見ている
古びたものを一つポケットにいれたまま
死んでしまう子猫の胸に手を当てて
なくなっていくものを拾っていく
構造について考えるはじめての休日
あばれて慌てふためく
袖のボタンをちぎりながら
梳る妄想の爆発の入る場所
トーク・トーク・トーク
ふたばの開く日を
カレンダーに書き留める
未来に起こることを
いつも忘れてるから
トーク・トーク・トーク
アジテーションの上手な
いつものネジを締めてるのは誰だ
死んでしまう子猫の瞳をのぞく
何を見てる？そっちをみる
表情がないってことを意識していた
内側では表情とすら言えないような顔してた
木のボタンを噛み締めながら
梳る誇り高きその胸を
トーク・トーク・トーク
自分が死ぬ日も書き留めておく
来年の今日さ
僕は
これから起こることを
いつも思い出せないから
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