昔の、話(愛のテーマ/虹村 凌
 
殺しておけばよかったとは思わない。
ただ、俺はこの先、まともにヒトを愛せるのか不安で仕方ない。
背徳感が無ければ、ヒトを愛せない人間になってしまったかも知れない。
何時か、誰かを殺すかも知れない。

ただ、俺はまだそんなヒトには会っていない。
もしも、俺が誰かを殺しそうになっても、俺にはそれを止める友達がいる。
俺は、きっと大丈夫だ。


不幸自慢じゃない、昔の、話。
エッセイで、いいのかな。独白なのか、いやエッセイだろう。









そんな事を、
思い出した、
ある日の
夜明け。
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