望み/愛燦
 


笑って死ねる気がした


嗚呼、嗚呼
やっとこの日々から解放されるのだと

笑いながら死んでいくのだ


生きるために働き、働くために働き、
一体自分は何をしているのだろう、と
さまよう日々から

解放される、歓喜



安らかな死など必要ないと感じた
やり残したこともあるが
それでも満足のゆく人生であったと
振り返りながら消える命
そんなことはどうでも良かった


ただ、思うだけだ
泣きながら死にたかった


やり残したことがまだまだあった
傍にいたい人がいた
悔しい、悔しいと

泣きながら死んでいきたい人生だった

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