メグリメグル/忍野水香
空には、星
地上には、花
されど この季節には
宝石箱をひっくり返したような
幻想的な落ち葉の森
木漏れ日と艶やかな色彩は
晩秋の静寂に包まれ
聖なる空間を織り成す
言の葉の要らぬ世界
この落ち葉の一枚、一枚が
この星 地球の
粒子の一粒一粒を形作っている
やがて迎える 白銀の季節
儚いからこそ イノチは尊い
時はめぐり
カタチは変わっても
道は全てつながっている
その道は
古く
新しい
別れたものが再び出逢う道
私たちは糸を紡ぐように
古から続く道を
未来へとつないでゆく
風景は表情を湛え
静かに流れはじめる
悠久の物語のように
魂に導かれ
いつか また逢おう
蒼きこの星のどこかで
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