ナイフ刺さった心の目を痛むままにして/
秋葉竹
ナイフ刺さった心の目
痛むまんまで 虫の息
きぶんしだいで咲いた愛
真綿のように 首 絞める
ずいぶん上手にやせがまん
まくらをやぶる白い棘
目を合わせない 紙 吹雪
そんな笑顔が大嫌いッ
サラが歩いたリラの庭
なで肩を濡らし 傘 拾う
どんな静かなままの涙も
銀のナイフの色していた
たくさん涙は棄てた部屋
ね またおいでと花かざり
くるぶし涙で濡らしたら
てんしょうりんねは花咲き乱れる
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