主人公だもの/N哉
私が、モブだと自覚した記念日に、乾杯!
そうですね、きっかけはー、いま思い返してみると、あれだったのか、ぼんやりではありますが、それは主人公のように持て囃される若者がいて「きみは主人公属性だね」と言った辺りでした。ただそのときは自覚なく、無自覚に、主人公の対極がモブであるなどと、そんな自覚など一切なく。ちょっと待ってくださいよ、誰かを主人公にしてしまったら、私は何なのですかと、または世界に主人公が複数人存在するような世界観を持っていましたか?と。いやいや、そんな思想は無論ありはしません。よって私は、モブであると認めたのです。ただそのときは、そこまで考えが及びませんでした。
既に私は、い
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