カレーライス/もっぷ
君が駆けつけた時わたしはきっとそれこそ
垢にまみれて転がっている瓦落多
といっても過言ではないありさまで
それでも持病のお薬や携帯、国保の保険証など
無いと困るものだけは忘れずに
部屋を 棄てたまるで逃げるかのように
――急ぎ作ってくれたカレーライスをがつがつと食べ
それからたぶんまた眠って
それから夜勤の君を見送って すると
たとえようもなく深刻な心細さに打ちのめされて
眠れない夜に立たされながら
世界中のヒトのなかで唯一の君を待ちながら
あたたかなカレーライス、あたたかなカレーライス
、わたしだけの神さまのことすら忘れて泣いて泣いて泣き続けた
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