秋 ふたつ/
秋葉竹
秋、ひとつ
秋の夕べは鈴虫が鳴く
静止する赤トンボをぬらす
虹かける公園の噴水
ながめ芝生で寝ている
少年のとまどいを笑顔にかえる
木の枝に吊るされた果実より
甘ったるい嘘と
虫の音が聴こえる草むら
ブランコを漕いだむかし
その隣には子供の頃のあなた
朝を待つ眼がこぼれ落ちそう
氷の視線でそれを見つつ堕ちる
街の灯はやがてやつれ果てた
一匹の白い蛇をあぶり出す
もしかしたら その死のダンスを
窓から見るのは 裏切りとでも?
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