ロケット・パーツ/さわ田マヨネ
お茶の間の畳 私の靴下を波の形で受けとめている
まだかたいタピオカパールを見おろして「雪1グラムぐらいの大きさ!」
もう眠い どうでもいい って宇宙船乗ってもいってそうな口ぐせ
ものすごい光をここからぶつけたら満月になってしまったんだ
(春に剥いた
ふたりで割りきれない夏みかんは星の形にすこし似ていた)
打ち上げの飲み屋につけてきた銀の指輪が遠くに飛んでいく夢
すごい雨ですねと言ってやって来たサンタクロースがまだ風呂にいる
じっとしてられない夜にふたをして片面カラープリントした月
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