りぼん/星丘涙
 
工事現場の空を
トンボが
とんでいた



過ぎ行く夏に
思い出の詩たち

とまどい
惑った
言の葉のリボン

また来る夏のどこかで
ほどけばいい

それまで
しまっておこう



人夫たちは
真っ黒に日焼けしていた



戻る   Point(4)