できない約束/もっぷ
かつて
苦しくても悔しくても辛くっても疲れていても
心の内に呑み込んでしまって
どんなにどうであっても
わたしには笑顔ばかりを見せてくれるひとが居た
けれども
とうとう最後の患いとの闘いの日日には
きっと不本意にも
もう堪えられなかったのだろう
注射の時にだけだったけれど/だけだった、
泣きそうに ほとんど泣きそうに痛がった。
わたしは決めた
あなたが骨になるまでの間に考え尽くし想い尽くして
あなたがくれた数えきれない笑顔だけを思い出すべきだと
だけど思い出しながら
……わたしが泣いてしまうんです
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