月のない空まで/
這 いずる
月と共に歩いていく
三日月に引っかかった僕の服の端を
星屑が面白がってつつき
寛容の月は微笑んで運んでくれた
段々と丸くなる自然の摂理に
行かないでって
僕がしがみついて円形を抱き止めて
寛容の兎が微笑んで
楽しげに宙に遊ぶ
くすくす笑いの星が落ちて
空の賑やかさがなくなっていく
月と共に遠くへ行こう
空から月がなくなるまで
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