石の器―大原三千院にて―/服部 剛
 
竹筒からひとすじの糸が――落ちる
石の器の水面(みなも)に、円は広がり
しじまはあふれる

絶え間なく心に注がれるもの

心の靄(もや)に穴を空け
密やかに
わたしをみたす  





戻る   Point(1)