ナイフ/kino125
 
狭い部屋
白い壁
閉ざされたカーテン

身体に刺さるナイフ
何度も何度も
同じ所を行き戻る

リズムを持つ
汚い息が頬に当たる

早く
そしてゆっくりと

突き刺さるナイフは
それに合わせ
行き戻る

最後の時に
流れ出る快感

刺さるナイフが
萎える時

許されない関係と
切れない関係に
気づかぬふりをし罪を重ねる

目が覚め
身体と心から
何かが失われていることを
自覚し

今日も
ナイフを待つ
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