眠気/
葉leaf
初夏を潤す水の眠り
そのやさしい浸食が
一人一人の誕生までさかのぼる
ふと手を止めたその先には
地球全体がまばゆく広がっている
鉱物たちの永遠の眠りが
一人一人の死まで急いていく
ふと目をつぶったその闇には
どこまでも深く夢が湛えられている
初夏を彩る風の眠り
人の身体を軽やかに操り
どこまでも沈黙している
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