星々、そして。/倉科 然
曖昧なあなたの自殺願望
私はそれをタバコを吸いながら眺める
缶コーヒーのプルトップを開けて
それを差し出すあなたの瞳の色
焦げ茶色の瞳は私を見ていない
二重螺旋で作られた私とあなた
時間軸をすっと遡るとそこは果てしない星の海
ずっとあなたと見たかったほしのうみ
妙に甘いコーヒーを飲みながら私だけが
時間を遡る
タバコを吸いながら星の海を泳ぐ
ひたすら行くあてもなく
泳ぐ
あなたは星の海にいますか
と虚空に問うてみる
返事などないがそれでも問う私と
星の海の彼方で溺れるあなた
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