Reason to live/宇津田詩能
人は生きる理由があって
生きていくのだろうか?
それとも生きる理由を
探すために生きていくのだろうか?
そんなことがわからなかった10代
生と死の間で揺れていた
精神薬を10錠飲んで
ウイスキーを一瓶開けて
手首を何度も切った
流れた血で朦朧とした頭で
拙い詩を書いた
Reason to live
Reason to live
生きる理由がわからなくて
Reason to die
reason to die
死ぬ理由はすぐそこにあって
独りでもがいた
夜が明けるのが怖くて
やがて月日がたって
おれはまだ生きている
生きる理由が欲しくて
死に切れなかったのだろう
そんなことがわかりかけた20代
生きることに決めた
死ぬまでは
生きることは辛く恥ずかしいことで
それでも笑える夜があって
生きてるのも悪くないな
無理にでも自分に言い聞かせて
希望の詩を書いた
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