見渡せば/
藤鈴呼
っ辛い位に染めた
サクライロの紅茶は
やや 出涸らし
枯れた肌を 何とはなしに
健康色に 染め抜いて
だから ソメイヨシノ なんてね
笑いながら 振り返るけれど
あなたは いない
今度 一緒に…
そう 決めた
肌の上を伝う涙のように
液体の上を浮遊する茶葉のような
散り散りの心に
一体 誰がした
そして 何時から
絞り込んだ 出涸らしの味
待ち侘びた 一滴が
胸に 痛い
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