【 プラットホーム 】/豊嶋祐匠
 












プラットホームの、長さは

その街に住む

愛の数で決まっている















たとえ

小さな駅であっても




最終時刻になる頃

別れのドラマが始まる




走り出す列車が

押し出すように

ふたりの涙が、込み上げて来る











もう

これ以上、愛する人を

引き止めることはできない




プラットホームの

端っこで

うな垂れる愛にできるのは




そう

なぐ
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